なぜ収入と支出を記録するの?
フリーランスエンジニアにとって、収入と支出の記録は「ただの作業」ではありません。自分のビジネスを理解し、将来を設計するための重要な基盤となります。
記録を続けることで得られる価値は、確定申告の準備だけにとどまりません。お金の流れを可視化することで、自分の働き方や生活スタイルを客観的に見つめ直すことができます。無駄な支出に気づいたり、収入を増やすための投資先が見えてきたり、将来の目標に向けた計画を立てられるようになります。
何を記録すればいいの?
お金の記録と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実はシンプルです。記録すべき項目は「いつ」「何に」「いくら」の3つが基本。この3つさえ押さえておけば、あとから分析するときに困りません。
フリーランスの収支管理では、主に「収入」と「支出」の2つを記録します。支出はさらに「経費(仕事に関わる支出)」と「生活費(個人的な支出)」に分けて管理すると、後から集計しやすくなります。
記録のポイントは「いつ」「何に」「いくら」
記録する際は、以下の3つの要素を必ず含めましょう。
- 日付(いつ) 記憶が曖昧になる前に、その日のうちに記録するのがベスト
- 内容(何に) 「書籍代」だけでなく「プログラミング書籍購入」と具体的に
- 金額(いくら) 税込みの実際に支払った金額を記録する
- カテゴリ 後から集計しやすいように分類する(経費、生活費など)
例えば、「2026年1月14日、プログラミング書籍『JavaScriptの教科書』購入、3,200円、経費(書籍代)」という形です。これなら、後から「先月は書籍に何円使ったか」をすぐに確認できますし、確定申告の際も必要な情報が全て揃っています。
今から始める記録の練習
フリーランスとして大きな金額を扱う前に、まずは身近な金額から記録する習慣を身につけるのがおすすめです。例えば、カフェ代・サブスク代・書籍代・アプリ課金など、日々の小さな支出から始めれば無理なく習慣化できます。
- 少額から記録を始める 毎月いくら使っているか、何に使ったかを記録する
- 目標を設定する 「3ヶ月後に新しい機材を買う」など、具体的な目標に向けて計画を立てる
- 定期的に振り返る 月末に記録を見返して、使い方の傾向や改善点を見つける
スマホの無料アプリ(Zaimなど)を使えば、簡単に記録できます。レシートを写真で撮るだけで自動的に金額を読み取ってくれる機能もあるので、手間も少なくて済みます。
記録方法:紙 vs デジタル
お金の記録方法には、紙のノートに手書きする方法と、スマホやパソコンのアプリを使う方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。
手を動かすことで、支出への意識が高まる
いつでもどこでも記録できる
アプリの操作を覚える必要がない
月末の計算は電卓が必要
グラフで支出の傾向が一目で分かる
スマホのカメラで自動読み取り
振り込みやカード支払いを自動記録
クラウドに保存されるので紛失の心配なし
家計簿アプリとAIの活用
デジタルで記録すると決めたら、次はどんなツールを使うかを選びます。現在は様々な家計簿・会計アプリが提供されており、それぞれ特徴が異なります。シンプルで使いやすいものから、本格的な会計ソフトまで見ていきましょう。
フリーランスに人気の家計簿・会計アプリ
現在、多くのフリーランスが使っているアプリには以下のようなものがあります。
- freee会計 確定申告まで対応した本格的な会計ソフト。○×形式の質問に答えるだけで書類が作れるので、会計初心者でも使いやすい
- マネーフォワード クラウド確定申告 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と連携でき、事業用と個人用のお金を分けて管理できる
- やよいの青色申告 オンライン 老舗の弥生会計が提供する安心感のあるサービス。サポートが手厚いのが特徴
- Zaim シンプルな家計簿アプリ。レシート撮影機能があり、1,300以上の金融サービスと連携可能
これらのアプリは、無料プランやお試し期間があるものが多いので、まずは試してみて自分に合うものを選ぶのがおすすめです。
AIが支える自動化機能
最近の家計簿・会計アプリには、AI技術を活用した便利な機能が搭載されています。
- 自動仕訳 レシートや取引データから、支出の種類を自動で判別して分類してくれる
- レシート読み取り スマホのカメラで撮影するだけで、日付・金額・店名を自動入力
- 銀行口座・クレカ連携 振込やカード支払いを自動で記録、手入力の手間を大幅削減
- 支出予測 過去のデータから、今月あとどれくらい使えるかを予測してくれる
AI機能を使えば、記録の手間が大幅に減ります。ただし、AIが完璧というわけではないので、最初は内容を確認する習慣をつけましょう。
今から使えるシンプルなアプリ
初めて記録を始める方には、以下のようなシンプルなアプリがおすすめです。
- Zaim 無料で使えて、レシート撮影も可能。初心者に優しい設計
- シンプル家計簿 名前の通り、とてもシンプルで使いやすい。広告は出るが基本無料
- マネーフォワード ME 将来的に確定申告用のアプリと連携しやすい
まずはこれらのアプリで少額の記録から始めてみましょう。
記録を続けるコツ
記録を始めても、続けられなければ意味がありません。挫折しないための実践的なコツをいくつか紹介します。
- 毎日決まった時間に記録する 寝る前や夕食後など、ルーティンに組み込むと忘れにくい
- スマホの通知を活用 アプリのリマインダー機能で、記録し忘れを防ぐ
- 完璧を求めすぎない 1日忘れても大丈夫。気づいたときに記録すればOK
- 週に1回は振り返る 日曜日の夜などに、1週間の支出を見返す習慣をつける
- 目標を設定する 「3ヶ月で○○円貯める」など、具体的な目標があるとモチベーションが続く
記録は完璧である必要はありません。大事なのは、「お金の流れを意識する習慣」を身につけること。最初は週に1回まとめて記録するだけでも十分です。慣れてきたら、毎日記録する習慣に移行していきましょう。
まとめ
- 記録の価値 お金の流れの可視化、無駄遣いの発見、将来設計、確定申告の準備に役立つ
- 記録する項目 「いつ」「何に」「いくら」の3つが基本。収入と支出を分けて記録する
- デジタル記録 AI機能(自動仕訳、レシート読み取り、口座連携)で効率化できる
- 今から練習 少額から記録を始めて、習慣を身につけよう
- 継続のコツ 完璧を求めず、ルーティン化することで習慣になる
次回は「税金ってなに?確定申告ってどうするの?」について学びます。記録したデータがどう確定申告に使われるのか、税金の基本的な仕組みを分かりやすく解説します。