フリーランスの仕事の見つけ方:4つのルート
フリーランスエンジニアが仕事を見つける方法は、主に以下の4つがあります。特に完全未経験の方は、プログラミングスクール経由での案件紹介から始めるのが最も確実なルートです。
学習+案件紹介
• 給付金で70〜80%程度割引
• 未経験でも確実に始められる
• 実務スキル習得保証
• DMM WEBCAMP
• 侍エンジニア
小規模な案件が中心
• 実績がなくても応募可能
• 完全リモートが多い
• 自分で案件を探す
• クラウドワークス
• ココナラ
安定した単価と案件
• 実務経験1年以上が目安
• 常駐・リモート両方あり
• エージェントがサポート
• ギークスジョブ
• フォスターフリーランス
高単価で長期契約
• 豊富な実績・人脈が必要
• 契約交渉も自分で
• 高い信頼関係が前提
• 過去の顧客からの紹介
• コミュニティでの人脈
プログラミングスクール経由:完全未経験者の最適ルート
プログラミングスクールは、学習と案件獲得を一貫してサポートしてくれる、完全未経験者にとって最も確実なルートです。多くのスクールが給付金制度に対応しており、費用負担を大幅に軽減できます。
プログラミングスクールの仕組み
プログラミングスクールでは、基礎学習から実践的なポートフォリオ作成、そして案件紹介まで一貫したサポートを受けられます。特に経済産業省の「リスキリング支援事業」や厚生労働省の「教育訓練給付金」を活用すれば、受講料の70〜80%程度が還付されます。
プログラミングスクールのメリット・デメリット
プログラミングスクールは、完全未経験者にとって最も確実なルートです。体系的な学習カリキュラムと案件紹介サポートにより、挫折せずにフリーランスとして独立できる環境が整っています。給付金制度を活用すれば費用負担も大幅に軽減できますが、それでも一定の自己負担と、週10〜30時間の学習時間の確保が必要です。
スクール経由は、学習から案件獲得までの道筋が明確で、完全未経験者に最適です。
- 確実なスキル習得 カリキュラムに沿って体系的に学べる。メンターのサポートで挫折しにくい
- 案件紹介保証 卒業後に提携企業の案件を紹介してもらえる。自分で営業する必要がない
- 給付金で費用削減 70〜80%程度還付で、実質負担を大幅に軽減できる(例: 80万円→16〜24万円程度)
- 実践的な開発経験 実務レベルのアプリケーション開発を通じて、実践スキルを習得できる
- 転職・独立両対応 フリーランス支援だけでなく、転職サポートも受けられる
一方で、費用と時間の投資が必要です。
- 初期費用が高い 給付金を受けても一定の自己負担が必要
- 学習時間の確保 週10〜30時間程度の学習時間が必要。働きながらだと負担が大きい
- スクール選びが重要 質の低いスクールだと、学習効果が薄い可能性がある
- 案件の質はスクール次第 紹介される案件の単価や内容はスクールによって差がある
主なプログラミングスクール
- テックアカデミー Webデザインコースは給付金対象。副業サポートあり
- DMM WEBCAMP 専門技術コースは給付金対象。転職保証あり
- 侍エンジニア フリーランスコースあり。給付金対象。案件獲得サポート充実
- CodeCamp 副業・フリーランスに特化したコースあり。給付金対象
- テックキャンプ エンジニア転職コースは給付金対象。卒業後のキャリアサポートが充実
各スクールの最新の受講料や詳細は、公式サイトでご確認ください。給付金制度を活用すれば、実質負担を大幅に軽減できます。
プログラミングスクールの費用は給付金を活用することで大幅に削減できます。
- リスキリング支援事業 経済産業省の制度。受講料の70〜80%程度還付。対象: 在職者・求職者
- 教育訓練給付金 厚生労働省の制度。受講料の70〜80%程度還付。対象: 雇用保険加入者
- 申請の流れ ①スクール選択 → ②ハローワークで申請 → ③受講開始 → ④修了後に還付申請
- 注意点 出席率や課題提出率など、一定の条件を満たす必要がある
給付金対象コースは各スクールの公式サイトで確認できます。申請前にハローワークで詳細を確認しましょう。
クラウドソーシング:初心者の第一歩
クラウドソーシングは、Web上で仕事を発注・受注できるプラットフォームです。未経験者でも応募しやすく、小さな案件から始められるのが魅力です。
クラウドソーシングのメリット・デメリット
クラウドソーシングは、登録無料で誰でも始められる手軽さが魅力です。実績がなくても応募できる小規模案件が豊富にあり、完全リモートで自分のペースで働けます。一方で、単価は低めで競争も激しいため、時給換算すると割に合わないケースも少なくありません。実績作りの場として割り切ることが大切です。
クラウドソーシングは、実務経験がなくても始められる最も手軽な仕事の見つけ方です。
- 参入障壁が低い 登録無料で、実務経験がなくても応募できる案件が豊富。GitHubがなくても始められる
- 完全リモートが多い ほとんどの案件が在宅で完結。通勤不要で自分のペースで働ける
- 案件の種類が豊富 Web制作、アプリ開発、データ入力など多様な案件から選べる。自分のスキルに合った仕事を見つけやすい
- 実績を積める 評価や実績がプロフィールに蓄積され、次の案件獲得に活かせる
一方で、単価の低さや競争の激しさといった課題もあります。
- 単価が低め 初心者向けの案件は特に報酬が低い。時給換算すると割に合わないことも
- 競争が激しい 人気案件には多くの応募が殺到。実績がないと選ばれにくい
- 手数料がかかる 報酬の10〜20%がプラットフォーム手数料として引かれる。実質的な収入が減る
- 保証が少ない 短期案件が多く安定収入にはなりにくい。クライアントの質も様々
主なクラウドソーシングサービス
- ランサーズ 日本最大級のクラウドソーシング。案件数が多く、初心者向けから高単価案件まで幅広い
- クラウドワークス ランサーズと並ぶ大手。UI/UXが使いやすく、サポート体制が充実
- ココナラ スキルを販売する形式。「〇〇円でWebサイト作ります」と自分で価格設定できる
クラウドソーシングでの仕事探しや提案文作成は、AIを使うことで大幅に効率化できます。
- AI提案文作成 ChatGPTで魅力的な提案文を自動生成し、採用率アップ
- AI案件マッチング 自分のスキルに合った案件を自動で検索・通知
- AI価格提案 相場観をAIに聞いて適正価格を提示
- AIレビュー分析 クライアントの過去評価をAIで分析し、安心できる案件を選別
ただし、提案文はコピペせず、必ず自分の言葉で修正することが大切です。
クラウドソーシングは手軽に始められる反面、トラブルも発生しやすいため、慎重に利用する必要があります。
- 報酬未払いリスク 納品後に連絡が取れなくなる、報酬を支払わないクライアントも存在する
- 要件の後出し 契約後に追加作業を無償で要求される、当初の説明と違う仕様を求められる
- 過度な修正依頼 何度も修正を要求され、想定以上の工数がかかることがある
- 低評価のリスク 理不尽な理由で低評価をつけられ、今後の受注に影響が出る可能性
安全に利用するために
- クライアントの評価を確認 過去の評価や実績をチェックし、信頼できるか見極める
- 契約前に詳細を確定 納品物、修正回数、納期、追加費用の条件を明文化する
- エスクロー決済を利用 プラットフォームの仮払い機能で報酬を確保してから作業開始
- 証拠を残す メッセージのやり取りやスクリーンショットで証拠を保存しておく
- 契約書を交わす 可能な限り書面で契約内容を明確にし、トラブル防止に努める
特に実績が少ない初心者のうちは、少額案件から始め、実績と評価を積み重ねることが重要です。
エージェント経由:安定した案件獲得
エージェントは、フリーランスと企業をマッチングする仲介サービスです。クラウドソーシングより単価が高く、安定した案件を紹介してもらえます。
エージェントの仕組み
エージェントは、フリーランスエンジニアと企業をマッチングし、契約から業務開始後のフォローまでを一貫してサポートする仲介サービスです。登録から案件参画までの流れと、エージェントが提供する具体的なサービス内容を見ていきましょう。
エージェントのメリット・デメリット
エージェントは、実務経験のあるエンジニアにとって最適な選択肢です。クラウドソーシングの2〜3倍の単価で、契約手続きや単価交渉もサポートしてくれるため、安定した収入を得やすくなります。ただし、最低でも実務経験1年以上が必要で、常駐案件やフルタイム稼働が条件となることが多く、働き方の自由度は低めです。
エージェントを利用することで、安定した高単価案件と手厚いサポートを受けられます。
- 単価が高い 月40〜80万円が相場。クラウドソーシングより2〜3倍高い報酬を得られる
- サポートが手厚い 契約手続き、単価交渉、トラブル対応などをエージェントが代行・サポート
- 安心感がある 企業の審査を通過した案件のみ紹介されるため、安心して働ける
- 継続案件が多い 3ヶ月〜1年以上の中長期案件が中心で、収入が安定しやすい
一方で、実務経験が必要で、働き方の自由度が低いといった制約もあります。
- 実務経験が必要 最低でも1年以上の実務経験が求められる案件が多い。未経験者には厳しい
- 常駐案件が多い 完全リモート案件は少なめ。週3〜5日の常駐が条件の案件が中心
- 稼働時間の制約 フルタイム(週5日・8時間)が基本。自由度は低め
- 契約期間の縛り 途中解約しにくく、最低3ヶ月は継続が前提となることが多い
主なフリーランスエージェント
- レバテックフリーランス 業界最大手。案件数・単価ともにトップクラス。高単価案件が豊富
- ギークスジョブ 15年以上の実績。リモート案件も多く、福利厚生サービスが充実
- フォスターフリーランス 25年以上の老舗。エンジニアのキャリアサポートに定評
- Midworks 正社員並みの保証が手厚い。給与保障制度があり安心
直接契約:上級者の高単価案件
直接契約は、エージェントを通さず、クライアントと直接取引する方法です。高単価で長期契約が期待できますが、豊富な実績と人脈が必要です。
直接契約のメリット・デメリット
直接契約は、豊富な実績と人脈を持つ上級者向けの働き方です。仲介手数料がないため最も高単価で、稼働時間やリモート可否なども自由に交渉できます。しかし、契約書作成から請求書発行、トラブル対応まで全て自己責任となるため、高度なビジネススキルと法律知識が不可欠です。案件獲得にも継続的なSNS発信や人脈作りが求められます。
直接契約は、最も高単価で自由度の高い働き方を実現できます。
- 単価が最も高い 仲介手数料がない分、月80万円以上の高単価も実現可能
- 長期的な信頼関係 直接やり取りすることで、クライアントとの深い信頼が生まれ、長期契約につながる
- 柔軟な条件交渉 単価、稼働時間、リモート可否など、全て自分で交渉可能。自由度が高い
- 紹介が生まれる 良い仕事をすれば、クライアントから別の企業を紹介してもらえることも
最も高度なスキルと経験が求められ、すべて自己責任で対応する必要があります。
- ハードルが非常に高い 豊富な実績、人脈、高度なスキルが前提。初心者には不可能
- 契約手続きが大変 契約書作成、請求書発行、税金処理など、全て自分で対応する必要がある
- トラブルリスク 支払いトラブルや契約違反があっても、すべて自分で対処しなければならない
- 案件獲得が難しい SNS発信や人脈作りを継続的に行わないと、案件が途絶えるリスクがある
直接契約を獲得する方法
- SNSでの発信 X(Twitter)で技術情報や実績を継続的に発信し、認知度を上げる
- 過去顧客からの紹介 エージェント案件で良い評価を得て、直接契約に移行するパターンも
- コミュニティ参加 エンジニアコミュニティやイベントで人脈を広げる
- GitHub・技術ブログ 自分のスキルと実績を可視化し、信頼を獲得する
- AI活用 SNS投稿の最適化、ブログ記事のSEO対策などをAIでサポート
まとめ
- 経験レベルで選ぶ 完全未経験→プログラミングスクール、実務経験1年以上→エージェント(準委任)
- スクール経由(未経験者) 学習から案件紹介まで一貫サポート。給付金で70〜80%程度還付
- 王道ルート(経験者) エージェント(準委任)で安定収入 → 直接契約で高単価を狙う
- クラウドソーシング 単価は低いが実績作りに活用。ランサーズ、クラウドワークス、ココナラ
- エージェント 月40〜80万円の安定案件。準委任契約が中心。レバテック、ギークスジョブが代表的
- 直接契約 月80万円以上も可能だが、豊富な実績と人脈が必須。SNS発信や紹介で獲得
- 給付金制度 リスキリング支援事業、教育訓練給付金を活用して費用負担を軽減
次のレッスンでは、フリーランスエンジニアに向いている人の特徴と、成功するために必要な資質について学びます。