定義リストの基本構造
定義リストは、用語(term)とその説明(description)をペアで管理する特別なリスト形式です。一般的なリストとは異なり、項目と説明が明確に区別されています。
<dt>HTML</dt> ← 用語
<dd>ウェブページの構造を定義する言語</dd> ← 説明
<dt>CSS</dt>
<dd>スタイルを装飾する言語</dd>
</dl>
親要素
項目名を表現
定義内容を表現
基本構造のポイントと作成ルール
定義リストを正しく作成するための重要なポイントと実装ルールを理解しましょう。
基本構造のポイント
<dl>タグ(赤色) Definition List(定義リスト)全体を囲む親要素<dt>タグ(緑色) Definition Term(定義用語)項目名や見出しを表現<dd>タグ(青色) Definition Description(定義説明)用語の詳細説明を表現- 自動スタイル ブラウザが用語を太字、説明をインデントで自動表示
作成ルール
- dl内に配置
<dt>と<dd>は必ず<dl>要素の中に記述 - ペアで管理
<dt>(用語)の後に<dd>(説明)を配置する基本パターン - 複数説明可能 一つの
<dt>に対して複数の<dd>で詳細説明が可能 - 閉じタグ必須 すべてのタグは適切に開始と終了を記述
これらのポイントやルールを守ることで、用語と説明の関係性が明確で、意味的に正しい構造を作成できます。
定義リストを試してみよう
以下のエディターで定義リストの基本的な書き方を試してみてください。
- 用語と説明の組み合わせを変更してみると、定義リストの便利さがより理解しやすくなります。
様々な定義リストのパターン
パターン1:用語集・辞書形式
プログラミング用語やビジネス用語の説明に最適です。
パターン2:Q&A・FAQ形式
よくある質問と回答の組み合わせに効果的です。
パターン3:プロフィール・仕様書形式
人物紹介や製品仕様などの情報整理にも効果的です。
パターン4:複数説明の定義リスト
一つの用語に対して複数の説明を記述することも可能です。
分かりやすい「定義リスト」を作る3つの原則
定義リストは便利ですが、ただペアを作るだけでは逆に分かりにくくなります。 読み手にとって親切なリストを作るには、以下の3つの原則を意識するのが大切です。
原則1:関係性を明確にする
用語と説明の関係が直感的に分かるように、適切なペアリングを行いましょう。「用語 → 説明」の関係が論理的で、読み手が理解しやすいような組み合わせが基本です。
- 良い例: 「HTML」→「ウェブページの構造を定義する言語」
- 悪い例: 「HTML」→「プログラミングは楽しい」(関係性が不明確)
原則2:説明を適切な長さにする
説明が長すぎると読みづらくなり、短すぎると理解できません。1〜3行程度で要点を伝えることを意識し、詳細が必要な場合は複数の<dd>で分割しましょう。
- 推奨: 簡潔で分かりやすい説明
- 注意: 1つの
<dd>が5行以上になる場合は、内容を分割することを検討しましょう
原則3:同じレベルの項目を統一する
同じ定義リスト内では、用語のレベル感や説明の詳しさを揃えましょう。例えば、「具体的な技術名」と「抽象的な概念」が混ざっていると、構造が歪んで見えます。
- 良い例: 「HTML」「CSS」「JavaScript」(同じ技術レベル)
- 悪い例: 「HTML」「CSS」「Webサイト作成の楽しさ」(レベル感が違う)
適切なリストタイプを選ぶことで、情報が整理され読みやすいWebページが作成できます。
- 箇条書きリスト(
<ul>) 順序に関係ない項目の列挙(買い物リスト、機能一覧など) - 番号付きリスト(
<ol>) 順序が重要な項目の列挙(手順、ランキングなど) - 定義リスト(
<dl>) 用語と説明のペア関係(用語集、FAQ、プロフィールなど)
判断基準: 単純な列挙なら<ul>、順序が重要なら<ol>、「見出し」と「内容」の関係があるなら<dl>を選択しましょう。
理解度チェッククイズ
定義リストミニクイズ
<dl>
①プログラミング①
<dd>コンピューターに指示を与える作業</dd>
①Web開発①
<dd>ウェブサイトやアプリを作る技術</dd>
</dl> <dl>
<dd>HTML</dd>
<dt>ウェブページの構造を定義する言語</dt>
<dd>CSS</dd>
<dt>ウェブページを装飾する言語</dt>
</dl> <dl>
<dt>Q. HTMLの学習は難しいですか?</dt>
<dd>A. 基本から順序立てて学べば初心者でも習得できます</dd>
<dt>Q. どのくらいの期間で覚えられますか?</dt>
<dd>A. 毎日1時間程度の学習で、1〜2ヶ月で基本をマスターできます</dd>
</dl> まとめ
- 適切な構造
<dl>で全体を囲み、<dt>と<dd>をペアで使用 - 意味の明確化 用語と説明の関係を視覚的・意味的に区別
- 複数説明対応 一つの用語に複数の
<dd>で詳細説明が可能 - 様々な用途 用語集、FAQ、プロフィール、仕様書など幅広く活用
- 情報設計 「見出し」と「内容」の関係がある情報に最適
次回は「表の基本」について学習します。行と列で構成される、より複雑な情報構造を表現する方法を習得しましょう!